帯留めとは?成人式の振袖などシーンに合わせた選び方をご紹介
帯留めとは、着物につける小物の一種です。その役割と付け方、TPOにあわせた選び方などを解説します。
着物を着ていくシーンで異なる最適な帯留めの種類と、成人式の振袖に合わせる帯留めのトレンド事情もまとめました。
「帯留めってなに?」「どうやって付けるの?」という方から、「おしゃれに帯留めを使いこなしたい!」という方まで、幅広い方々に役立つ内容です。
振袖のレンタルを手掛けるキモノショップ和風館ICHIには、個性豊かな“イマドキ振袖”を豊富にラインナップしています。この記事を参考に、振袖+帯留めのコーディネイトを楽しんでみてくださいね。
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帯留めとは?
帯留めとは、着物の帯の上から締める帯締めという紐に付ける小物です。帯留めが登場したのは江戸時代の後半ごろとされており、当時は帯締めの結び目を固定するために付けられていました。
現代ではアクセサリーのような扱いになっており、おしゃれのために付ける人が大半です。
洋装に合わせるネックレスやイヤリング、ピアスなどと同じようなものといえばイメージしやすいでしょうか?
帯留めと一口に言っても種類はさまざまで、たとえば以下のような素材が使われたものがあります。
・真鍮、金銀などの金属
・宝石
・木
・陶磁器
・珊瑚
・べっ甲
・とんぼ玉
・七宝(しっぽう)
帯留めの付け方
現代の帯留めには、帯締めを通すためのリング状の金具が付いています。付け方の手順は以下のとおりです。
1.帯留めの金具に帯締めを通す。
2.背中側にある帯の結び目の下に隠れるように帯締めをあて、両端を前に引っ張ってくる。
3.帯の前面、中央あたりで帯締めを固結びやリボン結びにする。
4.帯留めをおさえながら帯締めの結び目を背中側に回していき、帯の結び目の下に隠す。
5.帯留めを帯の中心にくるように整えて完成。
帯留めのTPO
着物を着るシーンによって、帯留めを付けてよいのか否かは決まります。シーン別の考え方をまとめました。
カジュアルなシーン
気の置けない友人との食事会や同窓会、ちょっとしたお出かけなどのカジュアルなシーンで着る着物には、どんな帯留めを合わせてもOKです。
好きな素材でできた、好きなデザインの帯留めを選んでおしゃれを楽しみましょう。
洋服のコーデにアクセサリーを取り入れるように、着物の色柄や雰囲気に合う帯留めを選んでみてください。
フォーマルなシーン
結婚式へのお呼ばれや、パーティーに祝賀会など、かしこまった席に着物を着ていくときには帯留めも気品高い印象を与えるものを選びましょう。
迷ったときは付けなくてもかまいません。フォーマルなシーンで着る着物には、帯留めを付けない方も多いです。
また、お葬式に参列する際の着物に帯留めを付けるのはNG。どんなにシンプルなものでもマナー違反になりますので、注意してくださいね。
お茶会などアクセサリーがNGの場合
茶道の席でアクセサリーをつけるのはご法度となっています。理由は、お茶碗をはじめとした茶道具が傷つくのを防ぐため。
お茶会の案内や茶道教室の注意事項にも、よく「指輪や腕時計、ネックレスなどはすべて外してお越しください」といった一言が書かれています。
茶器はとても繊細であり、丁寧に扱うべきものです。帯留めでうっかり傷つけた、割ってしまったという事態になってはたいへんですので、必ず付けずに参加するようにしましょう。
帯留めのシーン別の選び方
次はシーン別にふさわしい帯留めの種類やデザインを解説します。場面にふさわしい帯留めを選んで、おしゃれを楽しんでみてはいかがですか?
カジュアルなシーン
帯留めの種類は実に豊富で、カジュアルなシーンで付けられるものはたくさんあります。モチーフも多岐にわたり、犬や猫などの生き物、花に果物、スイーツや、季節のイベントを連想させるものなどさまざまです。
好きなデザインの帯留めを付けるのもよいですが、カジュアルなシーンで付けるなら季節感を重視して選んでみてはいかがでしょうか?
以下のようなモチーフや素材の帯留めは、季節感があっておすすめです。
・春:桜をはじめとした花のモチーフ、蝶、うぐいすなど
・夏:涼しげなガラス素材のもの、かき氷やスイカ、ひまわりなど
・秋:もみじやイチョウ、秋の食材である栗、かぼちゃ、きのこなど
・冬:雪だるまや雪うさぎ、雪の結晶の柄が描かれたもの
フォーマルなシーン
フォーマルなシーンに付ける帯留めは、上品なものや重厚感があるものを選びましょう。真鍮などの金属や、珊瑚でできたもの、ダイヤやルビーなどの宝石があしらわれた帯留めは格式高い着物にもよく合います。
既婚女性が着る着物の中でもっとも格式が高い黒留袖には、以下の帯留めがふさわしいです。
・蒔絵(まきえ)という漆と金属の粉で柄を描く技法で作られたもの
・パールがあしらわれたもの
前述のとおりフォーマルなシーンで帯留めは必須ではありませんが、もし付けるなら着物の格式と合わせて選ぶよう気を付けてくださいね。
成人式の振袖にぴったりな帯留めとは?
振袖は未婚女性の第一礼装であり、フォーマルな場面で着用できるものです。先ほど、フォーマルなシーンでは帯留めをつけなくてもよいと解説しましたが、振袖にはぜひおしゃれな帯留めを合わせて着こなしを楽しみましょう!
成人式の振袖に合う帯留めを選ぶためのポイントをまとめました。
最近のトレンドはより華やかに
成人式の振袖には、華やかな帯留めがぴったりです。つまみ細工の花や水引があしらわれたもの、パールが編み込まれたもの、ラインストーンが散りばめられたものなど、きらびやかで存在感のある帯留めが最近のトレンドとなっています。
振袖はそれ自体が花々しく美しいものですので、同じくらい華やかな帯留めを選んでも浮くことはありません。
成人式は人生でたった一度しか経験できない行事です。「やりすぎかな?」と思うくらい派手なコーデを楽しむのも、よい思い出になるのではないでしょうか?
和風館ICHIの振袖レンタルセットには、帯留めは含まれません。選ぶ帯留めによって振袖の印象はガラッと変わりますので、自分で選んだ、自分好みの帯留めを合わせてみてください。
着付けに必要な小物が一式そろう当店の振袖レンタルの詳細は、以下のリンクよりご確認くださいませ♪
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振袖につけたいモチーフは?
振袖にふさわしいのは、おめでたいモチーフの帯留めです。おすすめのモチーフと、それぞれが持つ意味を以下の表にまとめました。
モチーフ | 意味 |
---|---|
梅 | 生命力の強さ、長寿 |
牡丹・椿 | 高貴、美しさ |
扇 | 明るい未来 |
うさぎ | 平和、飛躍、子孫繁栄 |
蝶 | 健やかな成長、夫婦円満 |
もちろん、これら以外のモチーフの帯留めを選んでもかまいません。
近年は個性的な色柄の振袖がたくさん登場しており、周囲から一線を画すような“自分なりのコーデ”を楽しむ方も増えてきています。
大事なのは「素敵な思い出を残すこと」と「自分が気に入るものを身につけること」です。いろいろな帯留めを見比べながら、心惹かれるものを選んでくださいね。
大輪のお花など華やかさをUPしてくれる
振袖には大ぶりの帯留めがよく合います。大輪の花がモチーフになった帯留めは、見た目の美しさ、華やかさが大きな魅力です。
素材の選択肢も多く、つまみ細工などの布製、金属製、ラインストーンやパールを組み合わせたものなどいろいろなものがあります。
花には花言葉があるのもポイントです。おめでたい花言葉や、よい意味の花言葉を持つ花のデザインがあしらわれた帯留めを選べば、より明るく前向きな気持ちで成人式に参加できるでしょう。
ブローチなどのアクセサリーを追加して上品に演出
もっと華美に、より個性的に振袖を着こなしたいときは、帯留め以外のアクセサリーを取り入れてみましょう。
帯にコサージュやブローチを付ける、パールや組紐の帯飾りを付けるなど、帯留め以外の装飾品を追加してみてください。
ポイントはゴチャゴチャと付けすぎないこと。上品に見える範囲内で、帯まわりの装飾を楽しむことが大切です。
帯留めのおしゃれで可愛いアレンジ方法
市販の帯留めに気に入るものがない、誰ともかぶらない帯留めが欲しいときは、自分で可愛くアレンジしてみましょう。
個性あふれる帯留めを手に入れるためのアレンジ方法を解説します。
ちりめんのお花で華やかに
身近な小物を帯留めとして使う方法があることをご存じですか?手芸店や和装小物を扱うお店で売られている『帯留め用金具』を使えば、ブローチやアクセサリーチャーム、ペンダントトップなどを帯留めにすることができるんです。
振袖に合う帯留めが欲しいときは、ちりめん細工のお花を使ってみましょう。ちりめん細工のお花は手芸店などで完成品を買ってもよいですし、手作りキットを購入すれば自分で作ることもできます。
大きな花のモチーフをひとつだけ使った帯留めは大胆な印象に、小花をたくさん集めたお花畑のような帯留めは華やかな印象になるでしょう。
材料がそろえば作り方は簡単で、小物と帯留め用金具をボンドやグルーガンで固定するだけ。意外と簡単にできますので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
ビーズで自作も
手先が器用な人なら、ビーズで帯留めのモチーフを自作してみるのはいかがですか?ビーズ細工は編み方次第でどんな形にもできるので、好きな形・好きな大きさ・好きなデザインの帯留めを作れます。
ビーズは色や大きさの種類が豊富なので、組み合わせ次第で振袖と相性抜群な帯留めが作れるのが大きな魅力です。
かわいいボタンでアクセントに
ころんと丸いボタンを使った帯留めは、可愛らしい印象を与えます。ボタンも色や形、大きさの幅が広いので、選ぶ楽しさを堪能できるでしょう。
アンティーク調のボタンはレトロモダンな振袖に、和柄の刺繍入りのボタンは古典柄の振袖に、ビビットなカラーのボタンはシンプルな振袖に差し色を入れたいときに重宝しそうです。
本来のボタンは洋服に付けるものですが、帯留めにすれば着物にも合わせられるのはおもしろいですよね。ぜひ、いろいろな組み合わせを楽しんでみてください。
まとめ│帯留めで振袖の印象はガラッと変わる!おしゃれで可愛い帯留めを見つけてみて
現代の帯留めはアクセサリーとして付けるものであり、それ自体に役割があるわけではありません。
フォーマルなシーンで着る着物には、着物と同じく格式高い帯留めを選びましょう。
カジュアルなシーンに合わせる帯留めは自由に選んでかまいません。好きなモチーフや季節を象徴するデザインなど、さまざまな種類がある帯留めを選ぶ楽しさを味わってみてくださいね。
成人式の振袖には、華やかな帯留めがよく合います。
おすすめのモチーフは、梅、牡丹や椿などの花に、蝶、うさぎ、扇など。花のモチーフは振袖の印象をよりきらびやかにしてくれるので、好きな花や、好きな花言葉を持つ花の帯留めを取り入れてみてはいかがでしょうか。
帯留めは自分で作ることもできます。「成人式の一日に、一生の思い出に残る振袖コーデを楽しみたい!」という方は、材料を集めて自作してみてくださいね。
和風館ICHIでは、レトロモダンから古典柄、ガーリー、シンプルまで幅広いジャンルの振袖をご用意しています。流行の振袖や、個性的でおしゃれな振袖をお探しなら、和風館ICHIの振袖レンタルをご活用くださいませ。
帯留めの販売も行っていますので、あわせてご覧いただけますと幸いです。